★★★★★★★★★★
駆け上がりでございます。
2017.5.28&10.2
2018.3.1
2022.1.29
用語、文章を修正しました。
【整理】
2018.5.4
文章構成を整理しました。
今回はペンタックス67とそのレンズ
うち焦点距離165mm F2.8を取りあげ
と題し、話を持ちたいと思います。
165mmレンズが来た
はじめに、今、手元にあるのはこちら。
SMC PENTAX67 165mm F2.8
(1989年ごろ登場)
今は「後期バージョン」との表現しか
残念なことに思いつきませんが
とにかく、PENTAX67で用いるには
比較的新しい部類に入るレンズ。
そして
ちょっとこのレンズ、ややこしい?
要は、過去歴がよくわからないのです。
そのため、今回は師匠のもとへお邪魔し
教示を受けに行ってきた次第。
では、頂戴したアドバイスをもとに
話の風呂敷を広げてみましょう。
が、その前に、ここで展開する数値は
参考・目安として見ていただければ
と思います。
が、チェックはしています。
ご安心願います。
腰が引けた表現となりました。
ご容赦願います。
また
冒頭「後期バージョン」との表現を用いたので
「ん?」となった方もいるかもしれません。
が
前期生産品の名称もここに挙げておきます。
SMC Pentax 6X7 165mm F2.8
と思われた方もいるでしょう。
そのとおりですよね。
でも、一応区分されているようです。
アトで、細かいところに触れますが
外観は若干異なっています。
ですが、レンズ構成、重量には
変化と呼べるものは見当たりません。
(フィルター径も同じ)
前身は150mm f/2.8か
ところで
先ほど、165mmを前期・後期
と二区分した表現を持ちましたが
実はこのページを起こす際、確信が持てず
カメラ仲間の大先輩かつ物知り博士にも
会ってきました。
そこで受けた教示がこちら
「さらに、その前身と呼ぶべきものがある」
で、コレ
S-M-C タクマー 6X7 150mm f/2.8
(スーパータクマー6×7 150mm f/2.8)
150mmの焦点距離レンズ。
このアト
150mmが165mmに置き換えられるのは
〇 ユーザーの要望か?
〇 技術的向上によるのか?
あるいは
〇 それら両方なのか?
その点はいまだにわかりかねますが
いずれにしても、165mmが登場したアト
150mmの新たなタイプの生産はないので
『165mmが150mmを引き継いだ』
と見てよいのでしょう。たぶん・・
LS付き
ほかに
165mmの焦点距離レンズが生まれる前に
『LS』と呼ばれるシャッター付きレンズが
作られています。
これは
ハッセルブラッドを思い浮かべると
イメージしやすいかもしれません。
(ココ受け売りの話、参考程度)
基本的に多重露光撮影、長時間撮影を
意識してできたものと思います。
ストロボフラッシュ使用も考えて、ですね。
(高速シャッター)
ともあれ、SMC165mm F2.8 レンズは
現行に至るまで様々な試みと改善を行った
紆余曲折の時間を持つもの。
・・と言えそうです。
165mm仕様・スペックほか
そこで、ここまで話に取り上げてきた
165mmの焦点距離レンズを並べると
このように四種類を数えることになります。
S-M-Cタクマー6×7 165mm F2.8
SMCペンタックス67 165mm F2.8
S-M-Cタクマー6×7 LS 165mm F4
SMCペンタックス67 LS 165mm F4
続いて
仕様、スペック的なものを見るとこのとおり。
1 2 | 5群6枚 |
---|---|
3 4 | 4群5枚 |
1 2 3 4 | 85mm |
---|
1 2 | 67mm |
---|---|
3 4 | 77mm |
1 2 | f22 |
---|---|
3 4 | f32 |
1 2 | f2.8 |
---|---|
3 4 | f4 |
1 2 3 4 | 160cm |
---|
1 2 | 835g |
---|---|
3 4 | 780g |
こうして数値、特徴を並べて見ると
「1」と「2」、「3」と「4」
相互の基本スペックでの変化はなく
(LSはレンズシャッターの意味)
また、「1」と「2」のグループと
『LS』 の「3」と「4」を比較すると
『F』値の違いが際立ちます。
ここで何を察するかと言えば
開放値と最小絞り値の大きさから
『LS』の「3」と「4」は多重露光などの撮影
三脚据え付けを意識し
制振動でしっかり映し込みたいとの考えで
誕生したのではないかと・・。
所有したことがないので。
ただ、カメラ本体にシャッター機構がある場合、振動が激しいことは想像に難くなく、それを考慮したと見なしてもよいでしょう。
加えて
『LS』の「3」と「4」の方が
「1」と「2」より早く世に出ていたことから
レンズが登場した当時を勝手に思うと
ユーザー要望が強かったのかもしれません。
で、かなり意識していたのではないかと。
くどくなりますが
基本、カメラ本体のシャッターが
大きなフォーカルプレーンであるため
大きな音とともに発生する衝撃の回避策に
腐心していた!
これが背景にあるのでしょう。
1960年-70年代前半時に誕生したカメラ
特に、中判カメラはそうではないか
と思うのです。
ミラーアップ機構がなければ
低速シャッターでの不安、ブレる!
その可能性は高いでしょう。
そのため、初期タイプのPENTAX67カメラ
(ミラーアップ機構なし)
これの生産に合わせた感じで
『LS』が誕生したように思うのです。
しかし
ちょっと生意気に話を続ければ
これだけ、型(タイプ)の開発が進む!
ということは
『165mm』の用途幅が広く、需要があった!
とも言えるのでしょう。
このあたりに関して師匠に尋ねると
「どうかな?」
と言っていましたけど
否定もなかったので「それもアリ!」と
駆け上がりはひそやかに思う次第。
ほかに
仕様・スペック内容で目立つ点を探すと
意外と『LS』の方が軽いのです。
その分「1」と「2」は
ガラスがいっぱい詰まっている!
「3」と「4」はシャッター重量もあるので
「1」と「2」のガラスが占める部分は
「より多し!」と見なせるでしょう。
要は光学分野が充実していると思うのです。
ただ、こうした点で
使い甲斐のあるレンズですが
長時間の振り回しは厳しいかもしれません。
とにかく、重い!
・・のです。
165mm F2.8 使用感
次は使用感に触れてみます。
これは極めて個人感の強い話ですが
はじめに挙げる言葉はこちら
「人物撮影には『適』でしょう」
と思っています。
特に女性を撮るには適かもしれません。
35mm判換算では83mmぐらいになりますが
それの中望遠85mmのレンズが該当する
と思います。
ですが
先ほども触れたとおり重い!
そのため基本は三脚使用を意識すること。
コレをお勧めしたいですね。
特に人物撮影は、その方がいいですよ。
(撮り直しがし難いでしょう。)
でも
手持ちがダメというわけではありません。
僕は人物以外で、時間のない時の風景とか
街撮り時は手で持って、ササッと!
でした。
これは横浜みなとみらい(↑)
プロビア400Xで撮ったもの。
重いので
ブレ防止にシャッター速度を稼いだつもりですが
ピントが甘くなったかもしれません。
これもプロビア400X(↑)
こっちは完全に撮り鉄、カメラ小僧化へ。(↑)
吉祥寺あたりで撮りました。
プロビア400X
大宮で途中下車時、プロビア400X(↑)
こんな感じで遊べるのです。
とにかく、重い分、充実感は味わえます。
よいレンズです。
今回はここまでとなります。
お付き合いいただき、ありがとうございました。
では
失礼します。
※ 画像は平成25年当時撮影したもの
(平成28年12月27日)