2017.6.15
2018.3.14 & 4.22
2019.1.6
文章と用語を修正しました。
【画像追加】2017.6.15
〇 純正フード
〇 コンタックス メタルフード NO1
フレクトゴン(FLEKTOGON)
F4/50mm
今回はペンタコンシックスの交換レンズ
シックスマウントの『フレクトゴン50mm』を
取りあげてみます。
1 フレクトゴン50mmとは?
2 フレクトゴン50mmは山に登る!
3 その後のフレクトゴン50mm
4 蛇足・・フレクトゴン50mm
フレクトゴン50mmとは?
では、早速『フレクトゴン50mm』に関して
話を起こしてみましょう。
第一に上がる点は、レンズの個性的な部分
形状・・ですね。
何となくラッパに似ている
と思われませんか。
そのためか、このレンズを知ったころ
形にひかれて、結構な数、手元においたものです。
ただ、中古ですから・・ね。
必ずしも、いつもアタリに巡り合う
とはかぎりません。
(中にはハズレもあるのです。)
ですが
それでも、山に登って俯瞰撮影するには
十分「重宝」と言える機能を発揮してくれました。
ということで、まずは僕の思いから触れましたが
『フレクトゴン50mm』は基本、よいレンズ
と思っています。
少々、注釈を付けると、このレンズは
生産国:東ドイツ
そして
東の『カールツァイス』として変貌を遂げた
『カールツァイスイエナ』
で組み立てられたものなのです。
余談ですが、東ドイツは1988年
ベルリンの壁の崩壊を契機に消滅しました。
ですので、ある意味
歴史の生き証人的なレンズでもあるでしょう。
FLEKTOGON 50mm
フレクトゴン50mmは山に登る!
ところで
このレトロタイプのラッパ形状を持つ
個性的なレンズ『フレクトゴン50mm』。
僕の場合
山に向かう際、ほぼ必ず携行していました。
最小【F】値【4】は残念に思いますが
基本、天候のよい日に、山へ足を踏み入れます。
・・からね。
そのため、問題なく使うことができたレンズ
と思っています。
そこで、使用にあたっての環境に触れると
山では三脚を立て【f16】ぐらいまで絞り
ピント合わせに臨みます。
そして
「何とかなるのです!」
これは妙な表現ですが
「使えます。」
・・ということ。
(でも、経験上【f11】ぐらいがベスト)
ほかに、最短撮影距離は『50cm』。
これは、中判のこの焦点距離クラスでは
かなり被写体に寄れるタイプではないでしょうか。
それもあって、活用範囲は広く
撮影者の思い、考えに、よく応えてくれる
・・かな、と見ています。
(ただし、僕の経験から・・です。)
また
何度も触れますが、見た目はラッパ形状
少々現在のレンズと比べると違和感のある姿
これは否めません。
ですが
この形状、僕の主観ながら
前述のレトロタイプ表現のとおり
興味深く、個性的か・・と。
続けましょう。
絞り【F】値を意識して
カールツァイス・イエナのレンズを眺めると
たとえば
このあたりのレンズと比べれば
(BIOMETER)80mm
【F】値 : 2.8
(BIOMETER)120mm
【F】値 : 2.8
(SONNAR)180mm
【F】値 : 2.8
さらに、こちらも加えて並べると
(FLEKTOGON)65mm
【F】値 : 2.8
より一層、残念な感じがするでしょう。
これらの4本は絞り【F】値が2.8なのです。
その点で
このレンズも2.8であれば
さらに・・ね。
「使い勝手がよいのに」
と思ったりもするわけです。
今回はここまでとなります。
お付き合いいただき、ありがとうございました。
(平成28年5月18日「平成16年4月を修正」)
その後のフレクトゴン50mm
ここからはフレクトゴン50mmを手元に置いて
かなり時間が過ぎてからの話になります。
とにかく、山をはじめ、街中へも
あちらこちらに持ち出し、試してみました。
すると、たまに、中古レンズのためなのか
「あれ、どうした?」
ということにも見舞われることに
戸惑いました・・ね。
そこで、その際の話をいくつか取り上げてみます。
これはある日・・米国の某マニア
ペンタコンシックス・レンズが
とても大好きなオジサンが著した説明書を見て
触発を受けたことがはじまり。
何をしたかと言えば、単純ですが
フレクトゴン専用のフード(デカイ)を付けて
使用しただけのこと。
でも、結果がよろしくないのです。
どうしても周辺光量落ちというか
いわゆるケラレが目立ちます。
そのため、しばらく
「どうしたらいい」
「何がいけないのか」
・・と、圧倒的にモヤモヤ感が漂う
日々を過ごすことになるのです。
たとえば
「フード自体に問題があるのか」
「使用法に問題があるのか?」
とかですね。
とにかく、絞り【f11】を超えると
周辺光量の落ちが目だってきます。
とはいえ、基本的に四隅の暗さ・ケラレは
絞り値に関係なく出ます。
そこで、何を思ったのか
「エイヤ」
とこちらの手を打ちました。
コンタックス『メタルフードNO.1』を
付けることにしたのです。
※ 径が同じ(86mm)なのです。
そして、フレクトゴンのデカイ純正フードは
使用しないということ。
もったいない気もしますが、仕方がありません。
写真が撮れてのカメラ、レンズですから。
とはいえ
これは僕の使用感、経験に基づく話
もしかすると
本当は正しき使用法があるのかもしれません。
そのあたり、これから
いろいろとあたっていきたいものですが
今は、とりあえず
こういうことになってしまいました。
実は、かなりアトになって、ケラレの発生はコントラスト上げで、フィルター(この場合、イエロー)使用時に出ていたことがわかりました。つまり、フィルターの厚みの分だけ、フードは前にせり出します。それが原因で、ケラレが生じていたのではないか!ということ。もしかすると、ドイツ語のマニュアルには、書いてあったのかもしれません。でも、読めないので、このように経験するしかないのでしょう。
ほかに、こんなできごともありました。
快晴時の撮影要領で話を広げます。
まず、僕は、こちらの三つの【f】値で
だいたい撮影にあたることが多いのです。
一般的なものとは思いますが、こういうこと。
1 | f16 |
---|---|
2 | f16-11 |
3 | f11 |
ですが、シャッター速度1/125を基準にして
次に並べた【f】値の場合、少々難があります。
f16 f16-11
周辺光量の不足を招いた画像が多いのです。
それで、現像後
「あれ、やってしまった」
と声を出すことが多いのです。
つまり、ダメということ。
そこで、何とかしたいと思い
もっとシャッター速度を遅くし
「解決するかも?」と思って
1/60で試しても・・ダメ。
とはいえ【f11】で
十分にしっかり写ると思っているので
今のところ
一応、満足はしています・・が。
でも
課題というか、今も気がかりなのです。
そこで、想像力が働きます。
僕の知らないレンズの個癖が原因か・・と。
いろいろと試すしかないのでしょう。
ただ、周辺光量の落ちがあっても
【f16-11】と1/125の写りが好みなので
「まあ、いいか」
と、好き勝手にレンズを被写体へ向けています。
それで、自分自身の気持ちを収めています。
※ 残念ですが、解決はしていません。
蛇足・・フレクトゴン50mm
話は長くなりますが続きます。
今度はある日の撮影結果から・・
フレクトゴンレンズを付けた
ペンタコンシックスを持ったオジサンは
快晴時の山の頂上から四周を望みます。
そうなんです。
当たり前のような話ですが
山の頂上から下方に向けるには
とてもよいレンズと思うのです。
きっと、ご覧の方々は
「そんなことはわかっているよー」
との感想を持つと思われますが
最後にこの画像を貼りたく
このレンズを紹介させていただいたところも
ありますので、付言させていただきました。
『ケラレ』は、オレンジ、イエローフィルターを用いた場合に起こりました。フィルターなしの時は『ケラレ』を見ていません。連接の仕方はレンズとフィルター、フィルターとフード、あとから考えれば「『ケラレ』が出てもあたりまえか」との思いにもなりますが、はじめのころは真剣に悩んでいました。
今回はここまでとなります。
お付き合いいただき、ありがとうございました。
(平成28年5月18日「平成16年10月を修正」)