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【修正】
2017.8.19 2018.3.8
文章、用語を修正しました。
【加筆】
2018.12.26

回想のカメラ

KIEV60の続き

今回もキエフ60(kiev60)の話。

このページは17、18年前に立ち上げた古いホームページの内容を修正して広げています。
そして、ここではキエフ60(kiev60)を扱う上での心の葛藤が主体。
そのため、少々「うらめしや」と言った響き(悪意はないですよ。当時の思いを素直に表しただけ)もありますので、途中でお気に触った方は、スルーをお願いします。
と言っても、使いこなしたいとの思いをつづったもの。
目 次
1 キエフ60(kiev60)購入店の対応
2 修理が終わった
3 修理後のテスト撮影
4 期待の撮影結果はダメ!

キエフ60(kiev60)購入店の対応

どうもこの手のカメラというか

旧ソ連製と東ヨーロッパ製のカメラを

専門に扱う店の場合。


しかもネットで売り場ページを持つ

一部の店舗ですけどね。

(すべてではありません。)


とにかく

「売らんかな!」は言い過ぎとしても

態度が雑なように見えます。


つまり、こういうこと。

アフターケアを期待してはいけない!

これは肝に銘じておくべきことかもしれません。


では、早速

修理を依頼した時の話に移りましょう。


とにかく、購入、操作して不具合を感じてから

・・ですね。


日々むなしく、見つめているだけでは

埒があかない

と思い、カメラを購入店に持ち込んでみました。


そして、店員さんに不具合確認のため

実際にカメラに触れてもらったのです。


キエフ60 kiev60


ですが、何ともその扱いが荒い!

旧ソ連製カメラは

内部構造が少々だらしなくても

外装は強いから大丈夫との考えかもしれません。


しかし、傍から見ているとハラハラして

「俺のだぞ、丁寧に扱え」

と言いたい衝動にもかられます。


そんな時に思い出したのが

何の因果か、かつてよく見た

モデルアートなどの戦記漫画に登場する戦車


たとえば、旧ソ連の戦車に

「『KV-1』ってのがあったな!」

なんてことを、思い出します。


あれもぶ格好だけど

鉄板は厚そうで頑丈そうに見えた!

なんてことが頭に浮かぶわけ・・です。


「あれ、このカメラに似ている!」

・・と。

あらら・・話がそれました。

戻します。


とにかく、スプールを取り出す動作にしても

何か無理矢理引っ張り出すというのか。


「ほんとに抜き方を知っている?」

と、疑いたくなるぐらいの力で

引き抜こうとするのです。


それと布が敷いてあるとはいえ

硬い台の上で僕がしたことがないほどの強さ


打ち据えるような感じで

カメラをドンドン

と音を立てつつ台にあてるのです。


いや

あれは「ぶつける」の表現が正しいでしょう。

「とにかく、この店員ヒドイじゃないか」

と、思うわけ・・。


まあ、何となくにしても

気持ちはわからんこともないですよ。


中古品なんだから

「文句言わず、使えよ」


あるいは

「運が悪かった」

と思い


「黙って、持ってろ」

・・ぐらいの感覚かもしれません。


ちょっと言い過ぎかもしれませんが

「直しても、利益にはならん!」

ということは素人の僕でもわかります。

※ この場合、心の葛藤は激しくなるのです。


と、頭の中でそんなことを反芻させながら

そのうち、今以上に壊れるんじゃないかと

かえってやぶ蛇だったとか?


そんな結論を導こうとしている自分自身に

気が付くことになります。


それにしても、キエフ60(kiev60)

うわさどおりジャンクに近い

と言えるかもしれません。

(僕が耳に入れている範囲ですけど。)


とにかく

こうした・・わずか10数分のことですが

いろいろと頭の中を去来するものがあるのです。


そう言う意味でも、この旧ソ連製カメラ

いや、これからはロシア製と呼ぶことにしますが

(本当はウクライナだけど)


このロシアカメラとの出会いは

いろいろな思いを持たせてくれます。


ということで

結局、ガシャガシャと扱ってくれましたが

問題点がはっきりしたのか、どうか

それは不明なままで。


なんとなく要修理で店が預かるという状態へ。

しばらく、手元から離れることになりました。


今度会える時はきっと実用に少しは耐えられる!

そうなっていると期待したいものです。


何はともあれ、道具は動くことが一番です。

ただ、これはもともと難あり商品

それはよくわかっているつもり!

なんですけどね。


加えて、やみくもに文句を言いに

出かけてきたわけでもなく

それなりの姿勢がお店にあれば

もっとスッキリ気分になれるのにね。


そんな感じで、知らない世界を垣間見た

と納得して今日は終わり。


まずは

「修理完了の連絡を待つとしよう。」

で、この日はお店をあとにするのです。

(平成28年4月17日「平成15年11月を修正」)

修理が終わった

12月上旬に電話がありました。

修理が終わったようです。


それはよかったと喜びつつ、とりあえず

「明日にでも受け取りに行く」

と答えます。


どの程度、期待できるか

それはわからないけど。

少なくともフイルムに光の線が入らないことは

願いたいものです。


そう、この点は・・ね。

直らないと、ダメダメですからね。


ともあれ

翌日、電車に勇んで飛び込みます。

ほんと、23区内はいつ、どこ行っても

人が多いところです。

まあ、そんなことはともかく、足早に進みます。


お店で、わがキエフ60(kiev60)

静かに待っていました。


手渡してくれたものを見ながら

さりげなく若気な店員さんに聞いてみます。


「不具合はよくなったんですよね? 」

答えは・・

「そういうはずですね。」


なるほど、そうであれば

「そういうはずなのであろう。」

(カチン)

と思い、さりげなくうなづいてみます。


腹のなかでは

「一体なんなんだ?」

との気分にもなりますが


それはカメラを使ってみてから

と、思い直すことに・・。

(イライラですね。)


ところで、この日はカメラを手に取り

どこがどう変わったのか。

自分なりに吟味に明け暮れます。

 
わがキエフ60(kiev60)は修理前に比べると

かなり歴戦の勇士よろしく傷跡が増えたけど。


同時に

『購入時の動作状態よりは修理に出した!』

という気分もあって、よくなった様子。


それに前はシャッター幕が何となく

たるんでいたけど

修理後のそれはピシッと

張りのある姿へ変わっています。


「それはよし!」でしょう。


あの兄ちゃん、態度デカク、感じ悪かったけど。

「これで、とりあえず、許す!」

という気分に変わってきます。


続いて

ボルナーのレンズのヘリコイドに触れて

無限大の反対側に回してみると


最初はかなり堅い感じを受けましたが

今はとてもなめらかに動いてくれます。


だから、修理はそれなりに対応してくれた!

・・のかもしれません。


信じないわけではないのですが

何と言ってもマニアックな世界

煙に巻かれることもないとは言えないでしょう。

心配は何げにしてしまうのです。


いわゆる東ヨーロッパのカメラに関しては

・・。


特に、相手が

変わりモノ筆頭格のロシアカメラであれば

より構えてしまうのは致し方がないか

・・と。


『趣味でカメラを分解するマニアが直す!』

という噂もあるぐらいです。

※ 分解だけなら、僕でもしますから。


つい、構えもするのです。

したがって、当てにしていいものか?

と迷うのです。


とはいえ、ただ、迷ってみても

この感覚は飛行機に乗る際

「気を付けて、注意してくださいね」

と言われるのと同じです。


つまり、飛行機は乗ったら

注意しようがありませんから・・ね。


まともに飛ぶか、落ちるだけでしょう。


ですから、少々たとえは突飛でしたが

迷っても仕方なく

写真が撮れる方向に向かえば、結果オーライ

と自分自身に言い聞かせます。


なお、さらに、言葉をつづけると

マイキエフは傷をかなりつけて帰ってきました。


おそらく、これは内部の部品の取り外しが

簡単にはできなかった。

それを物語るのかもしれません。


とすれば

厄介なカメラ、困ったカメラの証左でもある?


いろいろと頭には浮かぶのです。

再び、困ったものです。


とは言っても

ストレスの感じない写真が撮れればよいのです。

期待するものはそれだけ。


だけど、それが難しい。

「やはり、危ないカメラかな?」

何とも、意味のない言葉が続くばかり。

ああ、悩ましい・・のです。

(平成28年4月17日「平成15年12月を修正」)

修理後のテスト撮影

数日後、富士山を望みに上九一色村へ。

早速、店員さんの言ったとおり

コダックのフイルムを装填して

カメラのレンズを被写体に向けます。


撮影結果の中身は横におき

「動きはいいじゃないか!」

という感じ。

何となく、気分はよいのです。


「最初からこれだったらよかったのに!」

という気分にもなります。


結局ニ本ほど試し撮り。


修理前と違い

フイルムカウンターがおかしくなることもなく

また、巻き上げレバーが途中で止まることもなく


12枚のコマに対し、だいたいなめらかに

12回のシャッターを押すことができました。


本来、これは当たり前のことでしょう。


だけど、常態においてそれが難しく!

できると「嬉しい!」

不思議な感じが芽生えます。


たとえば、野球を材料に挙げれば

イージーなサードゴロの捕球で

身体を一回転ゴロッと

続いて送球するといった姿を見せる!


このようにあたかもファインプレーに見せるのと

似ているのかもしれません。


さて、12枚の巻き上げ終了後は

『巻き上げレバー』を操作して

終わりまで巻き上げを行います。


おそらく、12コマが違和感なく撮影できた

・・ので期待できそうです。


結果は現像に出してみるまでわからないけど。

「期待してもよいかな!」なんて・・ね。


弱気ながらも

見上げるような思いに染まります。

(平成28年4月17日「平成15年12月を修正」)

期待の撮影結果はダメ!

クリスマスも過ぎた頃。

近くの写真屋さんに出かけ

現像依頼のフィルムを受け取ります。


店員さんの動きを見ているとですね。

何か、どうしてよいものやら

「困ったな」

というしぐさをしています。


「ガーン」「ガーン」「ガーン」

・・か。

こちらはただちに事態を察することに

相成る次第。


そして、店員さんはおもむろに

「一つはですね」

と言葉を続けようとしました・・が。


思わず、僕はそれを止めるように

「大丈夫ですよ。わかってますから。」

と答えるや依頼したフィルムを紙袋の中へ。


やはり危惧したとおりだ。

二本のうち一本は長巻きで帰ってきた。

「コダックでやったのになあ。」

と思ったりもしたけど。


仕方がないので

とりあえず家に戻ることにします。


まずは、フィルム検分ということで

ライトボックスの上に並べて見てみると。


一本は何とか2-3mmほど

間隔が開きコマが並んでいますが

もう一本の方は

逆に2-3mmほど重なっています。


思わず、ため息

「あ、ダメだね!」

「これは、ダメ!」

・・と。


ところで、検分はこのようにしました。

あいにく中判に合うような透過原稿ユニット

あるいはフイルムスキャナを持っていません。


仕方がないので無理やり

フィルムホルダーに入れたまま

スキャナにかけてみました。


当然見づらいのですが

何となくわかるでしょう。


比較的まともな間隔が空いているフイルム

キエフ60 kiev60



ダブリがあるもの

キエフ60 kiev60


これではダメですね。

これから、このカメラを使っても

こういうものを大量生産するのでしょう。

(指示代名詞多すぎになりました。)


やはり、完全には直らない!ということ。

そう思いながらも巻き方の癖を覚えれば

何とか使えるかもしれない?

と考えたりもします。


どうも、未練があるのか

どうしても、未知の世界にですね。


・・・

『二本のうち一本は間隔があいている。』

と、一人妙に納得しながら。


あと、光漏れの線は無くなっていたので

一番心配していた部分はよくなった!

(と見なせますしね。)

・・なんて思うわけです。


無理やり自分自身を納得させる方向に

持っていきます。


レンズも前玉にちょっとくもりがあるけど。

それは気づいていましたが、影響はない様子。


コマ間ダブリを除けば

「とりあえず使えるのに」

「なのに・・」

と未練がいっぱいです。


ともあれ、一ヶ月強の時間をかけた結果がこれ。

それでも、がっかりの後でも

「何とか使ってみようか!」

という気持ちが再び膨らんできます。


とにかく、ひらめいたのです。

「巻き上げのコツ」を

コマ間隔ができる場合もあるのです。


何か手立てを考えれば

使うことができるはずと思うのです。


よく言われるやり方は、これ。

一度にさっと巻き上げレバーを操作

しかし、これも普遍的ではないようです。

コマが重なる時もありますから。

他に考えられるものは、こちら。

フイルム装填時の巻き上げ側スプールへの装着の仕方が悪い!

これも考えられます。

フイルムがスタート点で

張りがなかったのかもしれません。


このように寒い時期に

とても寒い話になっています。(笑)

笑ってごまかしましょう。


続いて、さてどうするか

思案のしどころ。(苦笑)


ということですが

この『キエフ60』の話はまだ続きます。


ですが、今回はここまでとなります。

お付き合いいただき、ありがとうございました。

失礼します。

KIEV88CM・・ペンタコンシックスマウント、お作法を誤るとオシャカになるウクライナ製カメラ



回想のカメラ【キエフ60(KIEV60)】をついにコマ間ダブリなしで使う! 少々荒療治だけど!



番外編

こちらはウクライナARAX社の『キエフ60』

いわゆる現代版です

最初からこちらを買えばよかった。

キエフ60 kiev60

(平成28年4月17日「平成15年12月を修正」)

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