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駆け上がりでございます。
平成29年 2017.9.17
平成30年 2018.7.25
文章と用語を修正しました。
【追記】
平成29年 2017.9.17
今回は被写界深度で楽しむカメラを進めます。
被写界深度とは
はじめに、被写界深度は大きく捉えれば
ピントが合う範囲
となりますよね。
もうちょっとかみ砕けば、
ピントが合っていると見える範囲
ピントが合っていると見える被写体付近の距離範囲
とした方がより近いかも。
被写界深度を考える
ここでは、被写界深度を考える上で
駆け上がりのカメラ仲間の師匠から
かつて教示を受けたもの。
中でも頭に残る範疇を並べてみます。
被写界深度は
焦点距離が短いレンズほど
深くなる傾向がある
被写界深度は
焦点距離が同じレンズなら
被写体との距離が遠くなるほど
深くなる傾向がある
被写界深度は
レンズの絞りを絞り込むほど
深くなる傾向がある
被写界深度は
ピントを合わせた被写体の前より後が
深くなる傾向がある
特に1の場合は意識した方がイイですね。
たとえば、絞り値が同じでも
200mmなどのテレ(望遠)側レンズよりも
28mmなどの広角側レンズで撮影した方が、
被写界深度は深くなります。
言い換えると、ボケの部分は小さくなります。
そのため、風景写真の場合
広角側レンズであれば、f4.0、f5.6 でも
シャープに映る傾向があります。

※ LUMIX DMC-LX100 F5.6
一方、テレ側ではその反対ですね。
さらに遠近の被写体が多く存在すると
圧縮効果も伴い被写界深度は浅くなります。
また、2の場合はこちら。
同じ焦点距離レンズの場合、
被写体とカメラとの距離が開けば開くほど
ピント合わせがし易いとも言い換えられます。
そこで被写体とカメラの距離が近い場合です。
たとえば、蝶にピントを合わせてみます。
狭い領域しか、ピントが合いません。
それ以外はボケが広がります。

※ EOS-50D EF200mm
続いて、
被写体とカメラの距離が比較的遠い場合です。
ピントを道路(後方)に合わせています。
蝶はボケていますが、道路(後方)を中心に
ピントがあった範囲は比較的広いのです。
※ 道路の前部はボケます。

※ EOS-50D EF200mm
続いて、3の場合です。
こんなイメージになると思います。
水道の蛇口から水が勢いよく飛び出すか
あるいは、チョロチョロと流れるかの違いです。
当然、ゆっくりチョロチョロの方が
飛び散る水も少ないわけで
ほぼピンポイント状態で水を受けられ
ぶれずに水の確保が可能でしょう。
レンズの絞り効果も同様と思われます。
ただ、
シャッター速度の長短時間選択の処置も
必要になります。
次は最後の4の場合です。
これは頭の中でわかってはいても忘れがちに
なりますよね。
駆け上がり的には「失敗した」と思う数だけ
理解が進むという感じ。
とにかく
「アバウトながらもこうなる」
と思えばよいかもしれません。
ピント合掌点前後は1:2の割合になる!
です。
そのため、奥行きを感じる対象に向けた
ピント合わせ位置はあまり後にもっていかず、
前の方がよいと思うのですヨ。

※ EOS-50D EF200mm
この画像はネジ部分を強調し、かつ、
できるだけH鋼部分を浮き上がらせたい
との考えから、ピント合わせの位置を
右側のH鋼部分後ろのネジ部分にして
取り込んだもの。
1/3を意識しています。
そこで、周辺の背景を意識した
人物配置の記念撮影を考えるなら
このことを頭に入れておくとよいかも。
人物前の極端なボケを減らせると思いますよ。
とはいえ、いろいろな状況が重なります。
レンズを向ける際の目安です。
「楽しむカメラ」の楽しむ一助
として頂ければ、嬉しいです。
オマケの話
オマケの話です。
駆け上がりが街中で撮影する時の絞り値は
こんな感じ。
晴天時、35mm、50mm広角レンズで
f5.6 から f8(f11 )を基準。
135mm、200mmのテレはf4からf5.6。
絶対というわけではありません。
経験から
こうした数値を拾うようになりました。
ただ、それだけ。
デジカメなら簡易にできるでしょう。
ほかに広角側でもf16以上の絞り値は
よほどの晴天、ピーカンでもない限り
やめた方がよいかもしれません。
パンフォーカスはほぼ得られるでしょう。
ですが、期待と違う結果が多かった
とも思っています。
レンズにもよるでしょうけど。
ところで、
被写界深度はレンズにF値の刻みがあれば、
ピントの合う間隔(合焦範囲)を確認できます。

※ 赤と赤の指標間の距離が合焦範囲
これを知っておけば、スナップ撮影の場合
撮影毎にピントを合わせる時間を省けますよ。
ピントの合う距離まで飛び込んで
撮影すればよいのです。
今回はここまでとなります。
お付き合いいただきありがとうございました。
また寄ってください。
失礼します。
(平成28年10月1日)





