用語と文章を直しました。
【再編集】2017.9.22
再編集項目を加えました。
キヤノンIV Sb改(4Sb改)!
今回はちょっと「武骨」ながらもモノとしての存在感を強く感じるカメラで言葉をつなげます。
キヤノン(CANON)のレンジファインダーカメラです。
キヤノンはキャノンではなく、ヤは大きい文字
時折間違えますが、そうなっています。
そして、ちょっと古い、いや、かなり古いカメラに触れてみます。
まず名称はこちら。
IV Sb改(4Sb改) です。
※ SB2は海外名称と言われます。
とにかく、知っている人は知っている、知らない人はまったく知らない存在でしょう。
禅問答のようですが、ご容赦のほど。
ところで、このカメラが世間の目に触れたのは1954年(昭和29年)3月です。
当時はこのようなセット販売だったとあります。
(セレナー50mm F1.5)
あるいは・・。
(セレナー50mm F1.8)
ですが、ここ最近というか、20年ほどの間、中古の世界で見かけるのはF1.8が多いと思います。
さらにもう少し触れると、日本が戦後の米国統治を受け、独立した頃か、その直後ぐらいに作られたものでしょう。
米国統治時代の生産品は
なんて文字が入っていましたから。
その意味で日本国産として堂々と主張できる、とても素晴らしい意義を持つカメラでしょう。
また、カメラの中身に触れると、素材はビッチリほぼ金属ですね。
こすれた部分を見ると真鍮の地金が見えたりします。
とにかく、真鍮で、できた頑丈なレンジファインダーカメラということ。
当時のライカ同様にスクリュー回転式のマウントを持ち、ライカ用のLマウントレンズを基本的に扱うことができる優れものとも言えましょう。
(一部適合しないものもあります。)
※ キヤノンの135mmレンズ
続けて、外観は「武骨」な感じ、モロに金属感触かつ重厚な肉厚感を味わえます。
同時に「これでもか!」と言わんばかりに重いのです。
しかし、金属感触、もう少し洒落て言えばメタル感触に憧れる人には、触れることが嬉しく楽しいカメラでしょう。
十分、モノとしての満足感を与えてくれます。
ただ、実際の使用に際し作法ではありませんが、今の時代からすれば面倒な点もあります。
フィルム巻き上げがレバーではない。
古いライカのタイプと同じく軍艦部の右側にある巻き上げ式ノブで必要な操作をします。
ですから、このノブをグルグルと回さなければならない。
もっともこういうことに寛容な人、楽しいと思える人がこのタイプのカメラに触れるでしょうから、何の苦も無く扱えるとは思います。
一つ心配は深夜におもむろに取り出して、光を発するまで磨き続ける。
このようなオヤジ趣味の深みにはまるかもしれません。
難点はこれぐらいでしょう。(笑)
ともかくもこのレンジファインダーカメラは今も十分通用すると思っています。
ですので、いつでもスタンバイで待機です。
さらに続くこちらは作例です。
調子に乗って寒冷な状態で撮影に興じた時のもの。
指が痛くなります。
(平成19年1月 精進湖近く。)
そして、たまにこの個体は期待を裏切ります。
ピンク色の線が入っているのです。
(この時はああダメか!という感じ。)
低温の状態は安定しないのかもしれません。
カメラが冷え切ってフィルムに影響?
それともカメラのいくつかの部位に齟齬?
結局、原因はわかりませんが、ともかくですね。
寛容さが肝心、必要でしょう。
※ メモを見ると手で持つのが痛い!とあります。
こんな感じがたまにありましたが、大概は寛容に受け止め楽しむカメラとして扱っています。
今も主に白黒で現役ですから。
ということで、今回はここまで。
お付き合いいただき、ありがとうございます。
また、寄ってください。
では。
(平成28年10月17日)
再編集 平成29年9月22日
このカメラ、キヤノン IV Sb改(4Sb改)は現存個体癖の違いもありますので、必ずしも同様の見方はできないと思いますが、操作上、安定している(た)カメラと言えるでしょう。
さすが、占領時代に元が生まれたとはいえ、日本人の手を経たカメラです。
操作者の腕前による問題はあったとしても、カメラ自体に何か不都合が生じる要因は少なかったようです。
もっとも、これは僕の感想ですから、絶対とは言えません。
ただ、僕が手に入れたものは生産後、40年経たものですが、基本的に安心して使用ができました。
ですから、かなり頑丈かつ精緻にできているものと今でも思っています。
強いて言えば、重さ、これは今の軽いカメラに慣れていると、やや抵抗感はあるかもしれません。
金属でしっかり、ガチッと仕上がって見えるだけに、重さは強めに感じるでしょう。
ただ、それも慣れると、望遠レンズも基本135mmまでしか扱わないので、振り回しに苦労することはないでしょう。
現代でもまずまず「楽しむカメラ」の位置を保つと思うのです。
あと、この種のキヤノンカメラはノブ式から、次第にシャッターチャージレバーに移行していきます。
レバーへの変化は撮影時間の短縮化、フィルム巻き上げの簡易性を高めるので、良点ではあるのですが、個人的にはノブ式の方が面白いと思っています。
そのためか、残っているのはIV Sb改なわけです。
ということで、今回はここまで。
お付き合いいただき、ありがとうございました。
気が付き次第、これからも加筆していきます。
また、寄ってください。
では。
(平成29年9月22日)