文章と用語を修正しました。
今回はこちらのレンズで語ってみます。
PENTAX(ペンタックス)67 45mm
これは基本、広角側において
魚眼レンズを除き最左翼の位置に立つレンズ
でしょう。
個人的には面白いレンズと思っています。
では、使用感を含め思うところを
撮影した画像も並べ進めてみましょう。
1 持っているだけで満足!
2 45mmで撮った奄美群島、徳之島
3 広角レンズ、雑感
持っているだけで満足!
はじめに、このぐらいの径になると
レンズの焦点距離の特異性だけで
写真画像に満足する傾向が生まれます。
誰が満足?
この場合、僕が・・ということになりますが
きっと、多くの方も手に持ちファインダー越しに
映る光景を目に入れれば
シャッターを押した際
「うん、撮ったな、仕留めたな」
そんな感覚に浸るのではないでしょうか。
そもそも焦点距離45mmのレンズは
● かなり広い範囲をフィルムに写し込む!
● かなり近くまで寄り対象を大きく写し込む!
(後者はデフォルメが激しくなります。)
と、大きくこの二つの特性を持つわけで
それ以上となれば、魚眼レンズに向かうしかなく
その手前の最高の効果を生むものとして
捉えています。
と、仰々しく表しましたが
これは一般に当然と理解されるものでしょう。
とはいえ
当たり前と思われるところを意識して
使うところに面白さがある!
と思うのです。
それで、大概、個々の撮影の瞬間において
〇 視界よりも広く入れば面白いとか
〇 デフォルメが進むと面白いとか
と頭に描き、シャッターを押すのです。
45mmで撮った奄美群島、徳之島
続いて
実際に撮影した画像を並べてみましょう。
向かった先は鹿児島県の奄美群島の一つ
徳之島・・です。
島の北側から話を広げてみましょう。
はじめはムシロ瀬と呼ばれるところ。
と触れつつ、少々しつこいのですが
僕の広角レンズの扱いについて、少々語りますと
場所が島であろうとなかろうと
対象にできるだけ近づくか
あるいは
情景を大きく取り込む思いで
目に入る姿を切り取ることにしています。
(先ほどの繰り返しになりましたけど。)
これはレンズの特性に合わせ行動している!
だけのこと。
そのためか、結果はご覧のとおりかと。
岩が広い範囲を占めゴロゴロとムシロの感じ。
巨岩があふれるように目に入ります。
こういう光景を押さえる際には
広角は助かります。
そして
僕は周囲との変化、ギャップを表すため(↑)
目いっぱい大きく範囲を広げて撮ります。
※ プロビア100 f11 1/250
こちらはタテ構図にして奥行きを意識したもの
楽しむカメラの遊び心を全開にして広げます。
「だから、どうなんだ」
という話になりそうですが
このように撮ることができるということ。
面白いと思われませんか!
今度は部分的に捉えてみます。(↓)
とにかく、できるだけ寄ります。
この場合、迫力とか、被写体の性格を強調し
へばりつくぐらいの最短距離で迫ってみます。
※ プロビア100 f11 1/250
続いて、眼前の近いものと遠景を混ぜ
広く視界を求める世界を切り取ります。(↑)
そこで少々、撮影時の想いを語れば
足場が悪いため水平を保つことに腐心します。
ですが、好奇心がまさったためか
あちこちで寝転びながら、カメラを構えます。
(これが面白いのです。)
※ プロビア100 f11 1/250
やがて、落ちそうになりつつも(↑)
カエルの頭のような岩に近づきます。
こちらも被写体の性格を浮き上がらせるために
近づきます。
※ プロビア100 f11 1/250
次は「山(さん)」と呼ぶ地域の海岸線(↑)
サンゴの跡(あと)ですね。
ここは広く包み込むように収めました。
でも、サンゴの跡(あと)に寄ってもいます。
サンゴの岩の経年変化に興味を覚えたのです。
※ プロビア100 f11 1/250
最後は戦艦大和の慰霊塔です。
※ プロビア100 f11 1/250(↑)
場所は犬田布岬(いぬたぶみさき)と呼ぶところ。
話は45mmレンズとは違うところに向かいますが
慰霊塔は戦艦大和、同乗組員を対象にしている
と島の方からお話を受けました。
しかし、戦艦大和が没した場所は
戦いの名称が『坊ノ岬沖海戦』と表すとおり
九州よりやや南に下った海域にあたるのです。
その点、不思議と言えば
この慰霊塔は不思議に見えてくるのですが
ともあれ、鎮魂の聖地と言えるでしょう。
合掌!
ちょっと、カメラ、写真とは違った世界に
浸りつつパチリなのです。
広角レンズ、雑感
再び、広角45mmレンズに話を戻すと
ここで取り上げた被写体を取る際は
45mmで撮影したわけですが
戦艦大和の慰霊塔を撮る場合は
さらに広角側に位置するレンズがあれば
よいのに・・と思っています。
なぜなら、寄りたくなるのです。
慰霊塔の文字をよりはっきり浮き上がらせたい
と思うと寄るしかないのですが
それでは慰霊塔がフレームアウトへ。
それを求めると
魚眼しかないことは承知の上ですが・・
残念に思っている次第。
ところで、こちらは35mmのカメラを用いて
かなり短めの焦点距離の広角レンズで
取りあえずながらも撮影したもの。
文字がはっきり表れました。(↓)
(文字が読める程度に彩度を落としています。)
これを見ると
45mmの焦点距離が少々恨めしい!
というか
もうちょっとだけ縮んだものがあれば
「いいな」
となるわけです。
ともあれ
PENTAX67の45mmレンズをはじめ
広角レンズは大きく広がる世界を切り取っても、
近くによって大きく表す場合のいずれも
面白いと思うばかり・・。
今回はここまでになります。
お付き合いいただき、ありがとうございました。
では
失礼します。
(平成29年5月15日「平成26年10月」)