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駆け上がりでございます。
2018.1.8&3.3
2022.1.31
文章と用語を修正しました。
今回はハッセルブラッドのレンズ
プラナー(PLANAR)C 80mm F2.8 を
取り上げてみます。
このレンズ、幾たびかのチェンジが
行われつつも、半世紀以上に渡って
生き続けているもの。
(と、今も思っています。)
では、はじめてみましょう。
プラナーC 80mm・・あらまし
このレンズ、タイトルどおり
今も現役で遊ぶ対象となっています。
プラナー(PLANAR)C 80mm F2.8
仕様、スペック的な数値の多くは
過去のメモから引っ張ってきたもの。
重さ以外はサッとレンズを見れば
気が付く範疇、「ああそうか」
となる内容でしょう。
合点承知となると思いますが、いかが。
最短撮影距離 | 90cm |
---|---|
重量 | 465g |
フィルター径 | 50mm |
絞り値 | 2.8 – 22 |
レンズ構成 | 5群7枚 |
35mm判換算 | 44mm |
このように数値を並べてみましたが
駆け上がりの手元に残るレンズの中では
これも重宝なものの一つですね。
寄っても、離れても
手持ちの際、僕的には自由自在に扱える!
と思っています。
ところで、画像で挙げているレンズは
いわゆる『白レンズ』と呼ばれるもの。
Cレンズの先駆け、先発組ですね。
が、しかし、人気度は、その当時
知り合いの多くは後発の黒の方がよい!
と語るとともに
興味をあまり覚えずという態度を持ち
やや敬遠気味でもあったもの。
たとえば、先輩たちはこう語るのです。
『逆光に弱い』
・・とか
『黄色にかぶる』
・・とか、ですね。
とはいえ、僕自身はこのレンズを扱って
そんな思いに至った覚えがないので
不満を感じたことはありません。
僕はこうした点には無頓着でしたので
とハッセル病にドップリ漬かっていたため
何も考えていなかったのかもしれません。
そのためか
どんなにアンチな声が降り注がれても
気にせず、振り回していました。
プラナーC 80mm・・使用感
それでは、実際の使用感はどうかと言えば
この通り。
はじめに『逆光に弱い』点から
触れますとね。
基本的に、逆光条件に対しては
絞りを絞らないと対応できないでしょう。
そもそも、そんな条件下で使用することは
よほど意図的なものがない限り、ない
と思うのです。
あるとすれば、シルエットを意識するとか
お陽様を入れた風景画像ぐらいかな?
・・と。
続いて
『黄色にかぶる』です。
これはコーティングがないために
「色かぶりするのだよ」
と、ずいぶん前に聞かされた覚えが
ありますが、気にしたことはないですね。
で、このコーティングは
スターコーティング
・・と、呼ばれるもの。
(スター印あり)
先輩方は幾たびも「星付き」がよい
と言っていましたが、白黒撮影であれば
「別にいいかなあ」
と思い、こだわらなかったのです。
これも大きな要因でした。
とはいえ
黒のCレンズなら「よい!」との見なしを
持たなかったわけでもありません。
どうしても、先輩方のガヤガヤ話から
「黒だからよく映った!」
と聞かされると・・ですね。
そう思い込むこともありました。
ともかくも
レンズも性能要求があって
進化していると思われますから
「黒レンズの方がイイかなあ」
・・を否定する必要もないわけです。
が、ただ、駆け上がりは
『白レンズ』を好む者だった!
ということ。
そんなこんなで、ここまで
プラナー(PLANAR)C 80mm F2.8 を
「イイナ」との評価を表したところ。
そこで、さらにダメ押しのように
「いいよ」を続けてみましょう。
ダメ押しの「いいよ」
それではどこがいいのか
それは『見た目』であり『姿』のよさ
ですね。
特に
金属工作で細かく手を加えられたところ。
そこが現代風レンズと違い良点に映るのです。
工作程度、つくりは見ているだけでも
惹かれるものがありますよ。
もちろん、個人的な感想ですけど。
ところで
画像のレンズはeBay経由で米国から来たもの
動きはまあまあ使える程度。
このレンズ、手元に来てから
これまで『低速シャッター』に加え
『高速シャッター』も途中で止まらず
ナントカ動いています。
また
構造ネタに触れると、レンズシャッターは
コンパーシャッターが組み込まれています。
(師匠ゆずりのメモから確認。大丈夫です。)
ただ
駆け上がりが手元に置くレンズは
シャッター速度に不具合があるかも。
止まることはありませんが
経年変化は当然あると思うのです。
(コリメーションチェックはすべきですね。)
ですが
意識しないで、まあ大丈夫と思って
いや、思い込んで使っています。
とにかく
古いことに抗っても仕方がありません。
ユーザーから寄り添うしかないでしょう。
続いて
駆け上がりの使用用途というか、
その使い方はこちら
焦点距離は80mm、小さく
中判カメラのレンズの中で比較的軽く
カバンに入れてもそれほどかさばりません。
基本的に
街撮り、海岸、登山の風景写真の際に
お供をさせます。
ですが
山の場合、山頂部では気温が低いため
シャッターの動きが鈍い場合もあります。
それもあって
低山含む2000m以下での登山に際し
必携品扱いとしています。
※ これは単に海岸を撮っただけ
そして、人物も撮ります。
そのほか
マクロで遊ぶとかもありですね。
プラナーC 80mmは『プロクサー』が似合う
レンズと思うのです。
いろいろ用途の幅は広いと思います。
プラナーC 80mm・・LEGEND
ところで
プラナーC 80mm・・LEGENDというか
伝説のような話があるのです。
「知っている人は知っている!」
「知らない人は知らない!」
と、当たり前に聞こえる説明の仕方ですけど。
プラナー(PLANAR)C 80mm F2.8 ・・
ここまで取り上げた話の中では
5群7枚構成のものを対象としていますが
プラナーC 80mmとして登場した初期は
4群6枚構成とされたころもあるのです。
今から20年ぐらい前、カメラ仲間の間で
熱い話題になったことがあります。
当時、ハッセルブラッドに熱中し
興じた人の中にはレンズの7枚構成より
6枚の方が「よい」という方が
結構いたのです。
わざわざ
探し求めに走る人も一人や二人ではなく
何人かいたように記憶します。
確か、ビールの宣伝で
「切れがあってコクがある」
なんてものがあった覚えがありますが
そんなニュアンスで
「6枚の方が柔らかい描写をするのだよ」
と、延々と説明された方もいました。
ところで
「どうしてそんな展開になったのか?」
いまだにわからないところもありますけど。
それだけ意識されるレンズではあった
と思うところ。
ただし、僕の場合、残念ながら
6枚構成に触れたことはありません。
そのため「柔らかい描写」かどうかの比較
関する言葉を持ちません。
が、違いの一つとして、画角の相違点は
数値から察することはできます。
対角 | 51度 |
---|---|
水平 | 37度 |
対角 | 52度 |
---|---|
水平 | 38度 |
これが「柔らかい」云々の理由?
それはわかりません。
ですが
ハッセルブラッド、いやカールツァイスは
プラナーをアトから
わずかに広角への傾向を持たせた?
それぐらいは言えるかもしれません。
でも、くどいながらも、それが
「柔らかい」表現とのかかわりがあるか
どうかは不明です。
ということで、ここでの終わりは
6枚の方を珍重する方々がいたこと。
コレを思い起こし話をさせていただきました。
以上、とりとめもなく話を続けましたが
ハッセルブラッドがなくならない限り。
「ああでもない?」
「こうでもない?」
と語る姿はこれからも目に入りそうです。
ということで、ここまでとなります。
お付き合いいただきありがとうございました。
それでは
失礼します。
(平成29年5月6日)
ハッセル6枚玉で検索してきました。
昔ハッセルに狂っていて6枚玉も使っていました。
当日のポジやモノクロプリントが残ってますが、6枚玉planarは柔らかいという印象はなく、シャープで解像度高く、モノクロでは間違いなく7枚玉planarより描写が良かったです。
コメントを頂戴しありがとうございました。
勉強になります。
同時に再び、ハッセルブラッドにムクムクと関心を持った次第です。
感謝します。