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駆け上がりでございます。
2017.5.20
【再修正】
2017.12.6 2018.8.4
今回はコチラの話。
「被写体を浮き上がらせる」
【ボカシ】に関し触れたいと思います。
と、仰々しく始めましたが、これって
多くの方が自然に行っているかも。
以前、超ベテランの長老の方へ
【ボカシ】に関しお尋ねする機会を持ち
手法のご教示を頂戴し長い拘束(笑)を
受けた覚えがあります。
その際、耳に入る言葉にうなづくものの
でも「コレ、いつもやっているな」
と思ったりもしたぐらいですから。
前置きはここまでにしますね。
まずは一例。
最初の画像は周辺のボカシが効いたと思います。
二つ目は被写体主体としたいウサギと
背景物の距離が近い傾向を持ったため
さほど大きな効果はないものと映ります。
ということで、周辺のボカシ画像を撮る際
どうするか?
少々、言葉を持ちたいと思います。
1 望遠レンズ(焦点距離)
2 主体との距離(撮影距離)
3 絞り
4 ひとヒネリ
望遠レンズ(焦点距離)
はじめにこちら。
『焦点距離が大きく』なればなるほど。
『被写界深度が狭く!』というか浅くなります。
これを利用します。
続いて、扱うレンズはどれがよいか
・・となると。
『望遠レンズ』が効果大です。
種類は135mmからはまり
200mm、300mm、400mm
・・と上を見れば、キリはありませんが
基本は「楽しむカメラ」の範疇でしょうか。
駆け上がりの経験では、
簡易に振り回しができる点を考えて
選択すればよいと思います。
ということで
ここでは200mmから300mm
かつ、絞り開放値F2.8を取り上げます。
このクラスの『望遠レンズ』であれば
面白いのではないでしょうか。
ともかくも、この二点を利用して
周辺のボカシ効果、いわゆるボケ効果を
取り入れた画像が得られるでしょう。
ちなみに、駆け上がりは長い間
キヤノンEF70-200mm F2.8L・・か
同EF200mm F2.8Lを使っていました。
※ 三脚座が付いていました。(↑)
※ これはEF200mm F2.8L(↑)
こうしたレンズが一本あると重宝です。
主体との距離(撮影距離)
次は『撮影被写体との距離』です。
カメラを持って被写体から離れる!
・・と、『被写界深度は深く』。
逆に、近づけば近づくほど
『被写界深度は浅く』
となります。
これを利用するのです。
被写体周辺に向け撮影者の意図する
周辺のボカシが最大となるところ、
ボケ効果が生まれるところまで
近づくとよいのでしょう。
この際、レンズの最小撮影距離への意識を
持つことは言うまでもありません。
そして、合わせて注意すべきは
近づくと写る範囲が狭く小さくなること。
ここで言葉を足すと、単焦点レンズの場合、
淡々と前後に動き構図の調整を行うと思いますが
ズームレンズの場合、人によっては動かず
テレから広角側にズームして、枠内に収めたい!
となるかもしれません。
でも、それではボカシが薄くなるかも。
焦点距離の大小も考えないとね。
でも、いろいろ試すうちにわかります。
僕も最初はズームレンズの指標の
50mm、70mm、100mmなどの
意味も知らず、振り回していただけでした。
絞り(値)
今度は絞りです。
特性を挙げれば、絞り値を小さくすれば
被写界深度は浅くなる!
大きくすれば深くなる!
ということ。
そのため、焦点距離と撮影距離を定めてから
その後のスパイス的な効果、役割程度として
絞り値を扱うとよいかもしれません。
扱う要領範囲はだいたいf11からf4とか、
f8からF2.4で収まるものと思います。
極端に幅が広がる絞り範囲はないかな
と考えています。
少々くどいかもしれませんが
レンズの選択、主体との距離を考えたアト、
微調整程度の扱いとなる見なし。
とはいえ、撮影意図によっては
「絞りに関してこれでいこう!」
と決めている場合もあるでしょう。
この講釈は余計なお世話かも。
たとえば、次のクリが入った画像から
こういう場合の特徴を挙げると
クリと背景のピント面の差が小さいこと。
ご覧になってお分かりでしょうけど。
こうなると、被写体の浮き上がり
背景のボケ効果は生まれにくくなるのです。
ですが、そこへ救世主が・・
この場合、レンズの開放値が小さいと
f値による融通が利く場合があり
助かることもあるのです。
ひとヒネリ
ここまで、撮影した被写体の背景物をボカす!
周辺のボカシに目を当て
その結果、被写体を盛り上げたい!
との流れで、話を進めてきました。
ここで小まとめをすると
大事な点は撮影対象となる
被写体と背景物のピント面の効果が
同じにならないこと。
これが大事ですよね。
ボケないか、ボケの効果が弱まるでしょう。
意識した方がよいと思うのです。
その場合の例が、続く二つ。
※ 後ろのバンピちゃんにピント(↑)
※ 真ん中のワンちゃんにピント(↑)
また、被写体、背景が接近しすぎると
ゴチャゴチャとした印象になります。
よく言われる「背景がやかましい」ですね。
※ 背景の残存性が高いのです。
もう少し突っ込むなら
被写体主体の被写界深度内に背景物を入れない!
こちらがわかりやすいかもしれません。
そこで、それをよりよく求めるため
とにかく、アングルとか位置決めに関して
撮影したい被写体周りを歩いて足で稼ぐ!
で確かめるとよいでしょう。
もちろん、意識せず
自然に行っている人もいますけど。
僭越ながら、肝要と思います。
たとえば、この時はそうでした。
サンプルは群生が対象です。
この場合は「ずんと」前に出て
被写体主体以外、
ほかはすべて被写体の被写界深度から
外すようにしました。
※ ハッセルブラッド、ゾナー150mm
駆け上がりは、今、師匠の教示を受けて以来
これを『ひとヒネリ』と呼んでいます。
よかったら頭に残してあげてください。
それでは、今回はここまでとなります。
お付き合いいただき、ありがとうございました。
また、寄っていください。
失礼します。
(平成28年10月28日)