★★★★★★★★★★

駆け上がりでございます。


今回はハっセルブラッドに触れつつ

露出を考えます。


と言いましても

「堅苦しく小難しいことを語ろう」

ということではありません。


かつて、ハッセルブラッドほか

露出測定機能を持たないカメラに

触れた頃から意識していること。

コレで話持つだけです。

※ 基本対象:フィルムカメラ


露出って何?

「露出とは何か」

ココからはじめたいと思います。

フィルムなど感光材料に向け所望とする必要な光量をもたらすこと。
(適正な光量をあてること。)

ただし、適正な光量とは

撮影者の意図によって変わりますよね。

ですから、不変ではありません。


とはいえ、誰が見てもダメな部分は

割り引き受け止める必要はあります。

露出の要素

続いて、露出を考える、決める、求める

そのための要素です。


多くの場合(フィルムを扱う際)は

この三つとなるでしょう。


● 扱うフィルムの感度

● 絞り(値)

● シャッター速度


当然ながら、露出を求める際

フィルムの感度が前提条件となります。

一般的にフィルム感度が低くなるほど、光量が多く必要となります。
また、感度が高くなればなるほど、必要とする光量は少なくなります。

その感度のもとで

『絞り』『シャッター速度』を調整し

適正光量を定めることになります。


基本、『絞り』とはこちらですよね。

レンズを経由しフィルムに向かう光の量を調整する穴(穴の大きさ)

数値が小さくなればなるほど、穴は大きく

光の通過量は増えます。


逆に大きくなれば、穴は小さくなり

光の通過量は少なくなります。





そして、『シャッター速度』

感光材料(フィルム)に光をあてる時間

言い換えれば

カメラのシャッターが開いている時間

ということ。


シャッター速度が早くなればなるほど

あたる光量は少なくなります。


一方、遅くなればなるほど、あたる光量は

多くなる、増えることになります。

EV(値)

そこでよく言われるのが『EV(値)』です。

※ EV:Exposure Value


『EV(値)』『絞り(値)』

『シャッター速度』の組み合わせで

ある一定の光量を表示するもの。


1EV(値)の上下変化で光量は2倍となりますし

半分ともなります。

いわゆる『EV(値)』表はこちら





駆け上がりが使用する範囲を展開しています。

【ISO感度100の場合】
晴天時、一般的には絞り値F11と
シャッター速度1/125が挙がりますよね。
その時のEV値は14となります。

そこで『EV(値)』表を見て頂くと

EV=14の『絞り(値)』

『シャッター速度』の組み合わせが

複数あることにお気づきになりませんか。


つまり、その組み合わせであれば

光量は同じと見ることができます。


ではここまでの話に加えて

『絞り(値)』『シャッター速度』

重ねてみます。

AV=Aperture Value(絞り(値))
TV=Time Value(シャッター速度)

(以降はこの表記で進めます。)


これを考えると『EV値』の出し方が

わかってきます。


EV(値)= AV(値)+ TV(値)


たとえば

先ほどのEV(値)=14の構成要素であれば

絞り値F11とシャッター速度1/125が挙がる

としましたが


これを『AV(値)』『TV(値)』に換えると

それぞれ、AV(値):7、TV(値):7

として表されます。


同様にf16と1/60の組み合わせであれば

AV(値):8、TV(値):6

となります。


要は、絞り値(F)に応じた

『AV(値)』

シャッター速度の『TV(値)』

求められるわけです。


さらにここで

感光材料(フィルム)の感度を考えると





つまり、図表の中でも表していますが

EV(値)=

AV(値)+ TV(値)+ ISO変化の段数

となります。

※ ISO変化の段数:フィルム感度変化の値


そこで随分前の話です。

駆け上がりが写真教室で教わった中に

コチラがありました。


ISO400のフィルムで快晴時は

「センパチだよ」(F8と1/1000)

というもの。

【センパチの所以】
これはこのように考えます。
ISO100の場合
一般的な快晴時はEV(値)= 14
そこでこれに加えるのです。
ISO400は同100に比べ2段増し
ですから、+2とするのです。
すると、ISO400でのEV(値)= 16 へ
この中で16の組み合わせを探せば
よいのです。
また、シャッター速度で
1/1000を選ぶ背景は
当時の中判カメラにおいて
高速シャッターではそのあたりが
限界だったからでしょう。

なお、『EV(値)』はデジタルカメラに

触れる際も役に立つと思います。


ということで、今回はこちら、

ハッセルブラッドに触れつつ露出(EV値も)を考える!

と題し言葉を持たせていただきました。

お付き合いいただきありがとうございます。

失礼します。

(令和3年6月19日)

スポンサードリンク


トップへ