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駆け上がりでございます。
今回はハっセルブラッドに触れつつ
露出を考えます。
と言いましても
「堅苦しく小難しいことを語ろう」
ということではありません。
かつて、ハッセルブラッドほか
露出測定機能を持たないカメラに
触れた頃から意識していること。
コレで話持つだけです。
※ 基本対象:フィルムカメラ

露出って何?
「露出とは何か」
ココからはじめたいと思います。
(適正な光量をあてること。)
ただし、適正な光量とは
撮影者の意図によって変わりますよね。
ですから、不変ではありません。
とはいえ、誰が見てもダメな部分は
割り引き受け止める必要はあります。
露出の要素
続いて、露出を考える、決める、求める
そのための要素です。
多くの場合(フィルムを扱う際)は
この三つとなるでしょう。
● 扱うフィルムの感度
● 絞り(値)
● シャッター速度
当然ながら、露出を求める際
フィルムの感度が前提条件となります。
また、感度が高くなればなるほど、必要とする光量は少なくなります。
その感度のもとで
『絞り』と『シャッター速度』を調整し
適正光量を定めることになります。
基本、『絞り』とはこちらですよね。
数値が小さくなればなるほど、穴は大きく
光の通過量は増えます。
逆に大きくなれば、穴は小さくなり
光の通過量は少なくなります。

そして、『シャッター速度』は
言い換えれば
ということ。
シャッター速度が早くなればなるほど
あたる光量は少なくなります。
一方、遅くなればなるほど、あたる光量は
多くなる、増えることになります。
EV(値)
そこでよく言われるのが『EV(値)』です。
※ EV:Exposure Value
『EV(値)』は『絞り(値)』と
『シャッター速度』の組み合わせで
ある一定の光量を表示するもの。
1EV(値)の上下変化で光量は2倍となりますし
半分ともなります。
いわゆる『EV(値)』表はこちら

駆け上がりが使用する範囲を展開しています。
晴天時、一般的には絞り値F11と
シャッター速度1/125が挙がりますよね。
その時のEV値は14となります。
そこで『EV(値)』表を見て頂くと
EV=14の『絞り(値)』と
『シャッター速度』の組み合わせが
複数あることにお気づきになりませんか。
つまり、その組み合わせであれば
光量は同じと見ることができます。
ではここまでの話に加えて
『絞り(値)』と『シャッター速度』を
重ねてみます。
TV=Time Value(シャッター速度)
(以降はこの表記で進めます。)
これを考えると『EV値』の出し方が
わかってきます。

EV(値)= AV(値)+ TV(値)
たとえば
先ほどのEV(値)=14の構成要素であれば
絞り値F11とシャッター速度1/125が挙がる
としましたが
これを『AV(値)』と『TV(値)』に換えると
それぞれ、AV(値):7、TV(値):7
として表されます。
同様にf16と1/60の組み合わせであれば
AV(値):8、TV(値):6
となります。
要は、絞り値(F)に応じた
『AV(値)』と
シャッター速度の『TV(値)』で
求められるわけです。
さらにここで
感光材料(フィルム)の感度を考えると

つまり、図表の中でも表していますが
EV(値)=
AV(値)+ TV(値)+ ISO変化の段数
となります。
※ ISO変化の段数:フィルム感度変化の値
そこで随分前の話です。
駆け上がりが写真教室で教わった中に
コチラがありました。
ISO400のフィルムで快晴時は
「センパチだよ」(F8と1/1000)
というもの。
これはこのように考えます。
ISO100の場合
一般的な快晴時はEV(値)= 14
そこでこれに加えるのです。
ISO400は同100に比べ2段増し
ですから、+2とするのです。
すると、ISO400でのEV(値)= 16 へ
この中で16の組み合わせを探せば
よいのです。
また、シャッター速度で
1/1000を選ぶ背景は
当時の中判カメラにおいて
高速シャッターではそのあたりが
限界だったからでしょう。
なお、『EV(値)』はデジタルカメラに
触れる際も役に立つと思います。
ということで、今回はこちら、
と題し言葉を持たせていただきました。
お付き合いいただきありがとうございます。
失礼します。
(令和3年6月19日)






