駆け上がりです。
今回はハっセルブラッドに触れながら
露出について考えてみたいと思います。
と言いましても
「堅苦しく小難しいことを語ろう」
ということではありません。
かつて、ハッセルブラッドほか
露出測定機能のないカメラを持ち歩いたころ
(今も触りますけど・・)
意識していたことです。
ですから、ご覧の方は
「ああ、そうだったかな」
「そんな感じ」
と、おさらい程度で目を通していただければ
幸いです。
もちろん、初めてフィルムカメラに触れる方にも
お役に立てるかと考えております。
そして、大歓迎!(同志です。)
是非、ご覧ください。
では、進めてみましょう。
1 露出って何?
2 露出を考える要素
3 EV(値)
露出って何?
実のところ、露出については
以前もどこかで触れたかもしれません。
ですが
駆け上がり、今一度、レンズを見ながら
自らおさらい、また露出のみで整理したく
取り上げております。
そこで
「露出とは何ぞや」
ココからはじめてみましょう。
とはいえ、おさらい程度の話ですので
気軽に受け止めてください。
では、こちらとなります。
フィルムなど感光材料に向け
所望とする必要な光量を与えること。
(適正な光量をあてること。)
誰しもうなづいて頂けるところと思いますが
どうでしょう。
ただし、適正な光量とは
撮影者の意図によって変わるものですから
不変ではありません。
とはいえ、誰が見ても
「ダメだな」
というものはありますから
そこは割り引いて受け止めてください。
露出を考える要素
続いては
露出を考える、決める、求める際の要素です。
こちらも平たく申し上げれば
多くの場合(フィルムを扱う際)
この三つとなるでしょう。
● 扱うフィルムの感度
● 絞り(値)
● シャッター速度
当然ながら、露出を求める際
フィルムの感度が前提条件となります。
また、感度が高くなればなるほど、必要とする光量は少なくなります。
その感度のもとで
絞りとシャッター速度を調整し
適正光量を定めることになります。
ちなみに絞りとは
ご覧の方々に釈迦に説法とは存じますが
ということになります。
数値が小さくなればなるほど、穴は大きく
光の通過量は増えます。
また
逆に大きくなれば、穴は小さくなり
光の通過量は少なくなります。
(駆け上がりの姿が映っています。ご容赦のほど。)
そして
もう一つのシャッター速度は
言い換えれば
ということになります。
シャッター速度が早くなればなるほど
あたる光量は少なくなります。
一方、遅くなればなるほど、あたる光量は
多くなる、増えることになります。
EV(値)
そこでよく言われるのがEV(値)です。
※ EV:Exposure Value
EV(値)は絞り(値)と
シャッター速度の組み合わせによって
ある一定の光量を表示するもの。
1EV(値)の上下変化で光量は2倍となりますし
半分ともなります。
そして、いわゆるEV(値)表はこちら
駆け上がりが使用する範囲を展開しています。
代表的な組み合わせとして
絞り値F11とシャッター速度1/125が
挙げられるでしょう。
その時のEV値は14となります。
そこでEV(値)表を見て頂くと
EV=14の絞り値とシャッター速度のペア
組み合わせが複数あることに気が付かれる
でしょう。
つまり、その組み合わせであれば
光量は同じと見ることができます。
それではここまでの話に加えて
AV値とTV値を重ねてみましょう。
TV=Time Value(シャッター速度値)
これを考えるとEV値の出し方がわかってきます。
EV(値)= AV(値)+ TV(値)
たとえば
先ほどのEV(値)=14の構成要素であれば
絞り値F11とシャッター速度1/125が挙がる
としましたが
これをAV(値)とTV(値)に換算すると
それぞれ、AV(値):7、TV(値):7
として表されます。
同様にf16と1/60の組み合わせであれば
AV(値):8、TV(値):6
となります。
要は、絞り値(F)に応じたAV(値)と
シャッター速度のTV(値)によって
求められるわけです。
さらにここで
感光材料(フィルム)の感度を考えると
つまり、図表の中でも表していますが
EV(値)=
AV(値)+ TV(値)+ ISO変化の段数
となります。
※ ISO変化の段数・・フィルム感度変化の値
駆け上がりがずいぶん以前に
写真教室で教わった中にコチラがありました。
ISO400のフィルムで快晴時は
「センパチだよ」(F8と1/1000)
というもの。
これはこのように考えます。
ISO100の場合
一般的な快晴時はEV(値)= 14
そこでこれに加えるのです。
ISO400は同100に比べ2段増し
ですから、+2とするのです。
すると、ISO400でのEV(値)= 16 へ
この中で16の組み合わせを探せばよいのです。
また
シャッター速度で1/1000を選ぶ背景は
当時の中判カメラにおいて
高速シャッターではそのあたりが
限界だったからでしょう。
なお
EV(値)はデジタルカメラに触れる際も
役に立つと思います。
ということで、今回は
と題し、言葉を持たせていただきました。
それではお付き合いいただき
ありがとうございました。
失礼します。
(令和3年6月19日)